【中の人のよもやま話】題名のない小説(その8)

あれから僕の夢にマシロが出てこない日が続いた。

「おいっ早く出ろよ!どれだけ時間かけてればインだよっ。」

「ちょっと父さんトイレのドア叩くのやめて。まだだよ。」

「早くー…」
「あとちょっと…」
「だぁぁぁ…」
朝っぱらからこんな感じで早一週間。
今日おばあちゃんの退院日だ。

 

「いいか、今日夕方までには病院で待ち合わせだからな、遅れるなよ」

「分かってるよ~。そんなん。そっちこそ遅れないでよね。」
「なにぃ~。くそ!時間だ。」
手早く朝食を済ませた僕たちは食器を流しに突っ込みそれぞれの支度をし足早に家を出た。
学校に到着すると、早速。
「っよ!タク。今日出す宿題見せておくれ~」
と、アツヒコと隣であきれ顔のマサチカ。

「もぉーまたやってないのぉ。」
「こっちも何かと忙しいんだよ~。」
「あーうそばっかし。この間だってね…。」
「あー!もー!」
あいかわらずの日常だった。
サトウ先生がいないことを除けば。

サトウ先生が僕のために家までついてきてくれたことに対して、一部の母親集団から“職場放棄”というクレームをつけてきた。

つまり、えこひいきな上に一人の生徒のために神聖な職場を放棄して行くとは教師としてありえないとのことだ。
おかげでサトウ先生は処分が決まるまで自宅謹慎になってしまった。
代わりに、筒浦先生が来たんだけれど、その先生、僕たち生徒の意見よりその親たちの言うことが絶対らしい。

「えー…おはようございます。今日も一日何事もなく過ごしてください。くれぐれも何かあったら担任だけでなく、学校側にも速やかに報告をし、学校側の指示に従うこと!いいね!!」

「…はーい。」
この処遇を聞きつけ学校を後にするサトウ先生のところに駆けつけた僕らは先生から、

「起きた事実は一つしかないけれど、それに対する解釈は人の数だけあるものだ。だからな、相手が間違ってる間違っていないと闘うんじゃないぞ。自分たちが思うハッピーエンドにするにはどうすれば良いのかを考えて行動するんだ。たとえ、事実がどんな結果になろうと。
そうできるのが一人前の人間だ。」
僕は涙目で、
「先生はどんなハッピーエンドにしようとしているの?」
「俺か?俺のハッピーエンドは…。きっとその時になったら分かるさ。」
それからサトウ先生の姿は見ていない。

 

(その9へ続く)

 

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