【中の人のよもやま話】題名のない小説(その7)

ザザーッ
 ザザーッ

「…クミ…タクミ…」

呼んでる?…僕を…?誰…?

「…タクミ…」

ザザーッ

目覚めると砂浜にいた。

そう、マシロと初めて言葉を交わしたあの砂浜だ。

「マシロッ」

僕は立ち上がり、マシロに向かって歩いたら途中見えない壁にぶつかった。

…そうおばあちゃんの時と同じだ。

そして見えない壁は砂浜と海の境界線に立ちはだかっていた。
「えへへ…タクミまた引っかかった。良くぶつかるね。」
若干的外れ的なことを言うマシロにイラつきながら、
「冗談やめてよ。取ってよこれ。マシロがやったんでしょ。」

見えない壁をコンコン叩きながら僕は言った。
本当に冗談であって欲しかった。

「タクミ。健康で丈夫になってホントに良かった。小さいときはしょっちゅう熱出して…。」
「はぁ?何言ってんの、マシロ。おかしいよ、早く取ってよこれ。」

 

コンコン…コンコンコン…ゴンゴンゴン…

 

焦りからか叩く音に段々力が入る。

 

ゴンゴンゴン…ゴンゴンゴンゴン…

 

「やだよ、マシロッここから出してっ」

 

ドンドンドン…ドンドンドン…

 

「やっと、あの人が勇気を出して来てくれた。」

 

ドンドンドンッ…
  ドンドンドンッ…

マシロが何のことを言っているのか分からない。
…ってゆーか、僕は全てにおいて訳わからなくなっていた。

「タクミ…このチャンスを逃さないで…
お父さんと真っ直ぐに向き合ってあげてね。」

ドンドンドンドンッ…
    ドンドンドンドンッ…

 

こぶしが腫れ上がるんじゃないかと思うほどに強く強く叩きつけた。

 

「…タクミ…愛して…」

 

「マシロ!」

 

マシロの言葉をさえぎって叫んだ瞬間、僕は病院のベンチから起き上がった。

全身にべっとり汗が張り付く。

見上げると半年ぶりに少しばかり痩せた父さんがいた。

「…起きたか。」

相変わらずのぶっきらぼうな態度に、僕も「…お帰りなさい。」とだけ言った。

それから父さんと先生はお医者さんと、おばあちゃんが一週間程入院するとの手続きをしていた。

 

その8へ続く)

 

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